お子さまの卒業、そして入学、おめでとうございます！ 成長の喜びを感じる一方で、頭を悩ませるのが「母親の服装」ですよね。
「卒業式と入学式、それぞれ違うスーツを買うのはもったいない…」 「でも、同じ服だと思われたくないし、マナー違反も怖い」
そう感じている方は多いはずです。 実は、ポイントさえ押さえれば1着のスーツを着回すことはまったく問題ありません。
この記事では、40代のママに向けた「浮かない」「賢い」着回し術や、マナーの基本をわかりやすく解説します。 手持ちのアイテムを活かして、素敵なハレの日を迎えましょう。
卒業式と入学式のスーツは同じで問題なし
ネイビーやグレーなど着回しやすい色を選ぶ
結論から言うと、卒業式と入学式のスーツは同じもので大丈夫です。 実際に多くの先輩ママたちが、1着のスーツを上手に兼用しています。
これから準備するのであれば、ネイビー（濃紺）やダークグレーといった落ち着いた色がおすすめ。 これらの色は「きちんと感」と「上品さ」を兼ね備えているため、どちらの式典にも馴染みやすいのです。
ベージュやパステルカラーは入学式には素敵ですが、厳粛な卒業式では少し浮いてしまうことも。 ベースとなるスーツはダークカラーを選び、インナーや小物で変化をつけるのが正解です。
卒業式は「別れ」入学式は「出会い」の場として小物を変える
同じスーツを着る場合、大切なのは「式の雰囲気に合わせること」です。
- 卒業式：先生や友達との「別れ」や、感謝を伝える厳粛な式典
- 入学式：新しい生活の始まりを祝う「出会い」の明るい式典
この違いを意識するだけで、コーディネートの方向性が決まります。
卒業式では全体をシックにまとめ、入学式では明るさをプラスするイメージを持ちましょう。
卒業式と入学式で同じ服を着回すときのポイント
卒業式は同系色インナーと1連パールで厳粛さを演出
卒業式では、主役であるお子さまを引き立てる、控えめで上品な装いが求められます。
ネイビーのスーツなら、インナーも同系色のネイビーや、光沢を抑えた白を選ぶと良いでしょう。 全体的にダークトーンで統一することで、落ち着いた大人の女性らしさを演出できます。
アクセサリーは、フォーマルの王道である「ホワイトパール」が鉄板です。 特に40代のママには、シンプルな1連のパールネックレスがおすすめ。 顔周りに上品な輝きを与えつつ、派手すぎない清潔感のあるスタイルに仕上がります。
入学式は白のボウタイブラウスとコサージュで明るさをプラス
お祝いムードが高まる入学式では、「華やかさ」を意識しましょう。 同じネイビースーツでも、インナーを明るくするだけで印象がガラリと変わります。
おすすめは、白や淡いピンクなどの明るい色のブラウスです。 特にボウタイブラウスや、胸元にフリルがあるデザインを選ぶと、ジャケットのVゾーンがパッと明るくなりますよ。
さらに、胸元には明るい色のコサージュやブローチを添えてください。 ベージュやシルバー系のパンプスを合わせれば、春らしい軽やかなセレモニースタイルの完成です。
全身黒は喪服に見えるためツイード素材やラメ入りを選ぶ
「手持ちの黒いスーツを使いたい」という方もいると思います。 しかし、無地の黒スーツに黒い小物を合わせると、どうしても「喪服（ブラックフォーマル）」に見えてしまいがちです。
ビジネス用のリクルートスーツに見えてしまうのも避けたいところ。 黒を選ぶ場合は、以下のポイントを意識してみてください。
- 素材感：凹凸のあるツイード素材や、うっすらとラメが入った生地を選ぶ
- デザイン：襟のないノーカラージャケットなど、女性らしいデザインを選ぶ
素材自体に華やかさがあれば、黒でもお祝いの席にふさわしい装いになります。
手持ちスーツの印象を変える40代向けプラスワンアイテム
顔周りを一気に華やかにするパステルカラーのシフォンブラウス
スーツを買い替える予算はないけれど、変化をつけたい。 そんなときは「ブラウス」を1枚買い足すのが一番コスパの良い方法です。
特におすすめなのが、シフォン素材のブラウス。 柔らかく透け感のある素材は、40代の女性を優しく上品に見せてくれます。
色は、春らしいペールブルーやクリームイエロー、ラベンダーなどが素敵です。 ダークカラーのジャケットの中にパステルカラーが入るだけで、一気に「入学式仕様」に早変わりしますよ。
視線を集めて高級感を出すホワイトパールのブローチ
最近のセレモニーコーデでは、大きなコサージュの代わりに「ブローチ」をつけるママが増えています。
特に人気なのが、パールをあしらったサークル型やリース型のデザインです。 コサージュよりもモダンで洗練された印象を与えられるため、おしゃれ感度の高い40代にぴったり。
少し小ぶりでも、パールや輝きの良いストーンがついたものを選べば、高級感もアップ。 スーツの襟元にキラリと光るブローチがあるだけで、丁寧な着こなしに見えます。
全身の印象を変えるベージュやライトグレーのツイードジャケット
「スカートやパンツはそのまま使って、上のジャケットだけ変える」という技もおすすめです。
手持ちのダークカラーのボトムスに、ベージュやライトグレーのツイードジャケットを合わせてみてください。 いわゆる「ミックスコーデ」ですが、これなら誰も同じ服を着回しているとは気づきません。
明るい色のツイードジャケットは、顔写りを良くして若々しい印象にしてくれます。 セットアップを新たに買うよりも安く済み、着回しの幅もぐんと広がりますよ。
失敗しない兼用スーツが見つかる人気ブランド5選
SHIPS (シップス)
トラディショナルで洗練されたスタイルが好きなママには「SHIPS」がおすすめ。 流行に左右されないベーシックなデザインが多く、素材の上質さが際立ちます。
シルエットがきれいなので、体型が気になる40代でもスッキリと着こなせるのが魅力。 卒業式だけでなく、その後の保護者会や食事会でも自信を持って着られる「間違いのない一着」が見つかります。
UNITED ARROWS green label relaxing (ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング)
トレンド感と「きちんと感」のバランスが絶妙なのがこのブランド。 ショッピングモールなどにも店舗が多く、試着しやすいのも嬉しいポイントです。
セレモニーラインは毎年大人気で、コサージュやブラウスなどの小物も充実しています。 自宅で洗えるウォッシャブル素材のスーツなど、忙しいママに寄り添った機能的なアイテムも豊富です。
DoCLASSE（ドゥクラッセ）
40代・50代の女性をターゲットにしたブランドだけあって、体型カバー力が抜群です。 「二の腕を隠したい」「お腹周りが苦しいのは嫌」といった大人の悩みを解決してくれるパターン（型紙）で作られています。
シンプルながらもエレガントなデザインが多く、価格もお手頃。 ジャケット単品やボトム単品での品揃えも豊富なので、春のセレモニーにちょうどいいアイテムが見つかりますよ。
23区
百貨店ブランドならではの高級感と、品質の高さを求めるなら「23区」。 特に「トリアセダブルジョーゼット」シリーズなど、仕立ての良いスーツは長年愛されている名品です。
生地に上品な光沢と落ち感があり、袖を通すだけで背筋が伸びるような美しさがあります。 決して安くはありませんが、一度買えば長く愛用できるため、結果的にコスパが良いと言えるでしょう。
GLOBAL WORK（グローバルワーク）
「とにかく予算を抑えたい」「普段着に近い感覚で着たい」という方にはこちら。 カジュアルブランドですが、セレモニーシーズンには「スゴラク」シリーズなどのフォーマルラインが登場します。
ストレッチが効いていて動きやすく、上下揃えても1万円台～という手頃さが魅力。 シンプルで癖のないデザインなので、小物でアレンジしやすいのも特徴です。
マナー違反で恥をかかないためのNGチェックリスト
祝いの席での黒ストッキングや厚手タイツの着用
意外とやってしまいがちなのが、足元のマナー違反です。 寒くても、黒いストッキングや厚手のタイツはNGです。
黒ストッキングは「お悔やみ」の席で履くものなので、お祝いの場にはふさわしくありません。 また、タイツはカジュアルなアイテムとみなされます。
ただし、3月はまだ寒い地域も少なくありませんよね。防寒が必要なほどの気温であれば、30デニール程度のタイツを履いても良いでしょう。
膝小僧が見えてしまう短いスカート丈
座った時に膝が丸見えになってしまう短いスカートは、40代の品格を下げてしまいます。 立っている時は膝が隠れていても、椅子に座るとスカートは数センチ上がります。
試着をする際は、必ず椅子に座って丈感を確認しましょう。 座った状態で、膝上5センチ以内に収まるのが理想的です。
最近はパンツスーツも主流になっていますので、スカートの丈が気になる方はパンツスタイルを選ぶのも賢い選択です。
サブバッグ代わりのブランド紙袋やカジュアルバッグ
式典当日は、スリッパや配布された書類など、意外と荷物が増えるものです。 フォーマルバッグに入りきらない荷物を入れるために、サブバッグは必須。
この時、ブランドショップの紙袋や、普段使いのキャンバストートを持つのは避けましょう。 せっかくのスーツ姿が台無しになってしまいます。
黒やネイビーの、光沢を抑えた布製のサブバッグを用意するのがマナーです。 折りたたみできるタイプを一つ持っておくと、冠婚葬祭すべてに使えて便利ですよ。
式典後も仕事や学校行事で使うための選び方
オフィスでも浮かないテーパードパンツのセットアップ
式典のためだけにスーツを買うのはもったいないですよね。 その後のお仕事（通勤）でも使いたいなら、テーパードパンツのセットアップが最強です。
足首に向かって細くなるシルエットは、きちんと感がありつつ動きやすいのが特徴。 ジャケットをカーディガンに変えればオフィスカジュアルになりますし、パンツ単体でもブラウスと合わせて着回せます。
色はネイビーやチャコールグレーを選んでおけば、どんなビジネスシーンでも活躍します。
デニムと合わせて普段使いできるノーカラージャケット
普段はカジュアルな服が多いというママにおすすめなのが、ノーカラー（襟なし）ジャケットです。
襟がない分、カーディガン感覚で羽織りやすいのがメリット。 式典が終わったら、Ｔシャツ＆デニムの上にさらっと羽織るだけで、きれいめカジュアルなランチコーデが完成します。
ツイード素材や、少しゆとりのあるシルエットのものを選ぶと、普段着とも馴染みやすく、タンスの肥やしになりません。
まとめ
卒業式と入学式は、工夫次第で同じスーツでも十分素敵に着こなせます。 大切なのは、「ネイビーなどの基本色を選ぶこと」と「小物でTPOに合わせること」です。
- 卒業式はシックに、感謝と別れを表現
- 入学式は華やかに、希望と出会いを表現
このポイントさえ押さえれば、マナー違反になることはありません。 40代らしい品格と知恵で着回して、お子さまの晴れ姿を笑顔で見守ってあげてくださいね。
